『人民日報』論評:無責任な「中国経済責任論」 

『人民日報』論評:無責任な「中国経済責任論」 。

タグ: 中国 経済  『人民日報』

発信時間: 2010-07-26 15:05:30 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

世界を席巻した金融危機は中国を世界という舞台の最前列に押しやった。

米国誌「タイム」をはじめとして、各界から、中国は未来を代表するだけでなく、すでに現在を代表する存在となりつつある、との声が上がっている。

中国経済責任論を言い出した人にはより深い意図がある。中国にこうした人々の側の調整プロセスに適応し、こうした人々の側の基準を遵守し、より大きな責任を引き受けるよう迫り、ひいては国際金融システムにおけるこうした人々の主導的地位を確保すること、だ。彼らは中国がこうした要求や基準通りの行動を取らなければ、「無責任」のレッテルを貼り付けようと待ちかまえている。

世界経済のさまざまな問題の責任を中国に帰し、各種の矛盾を解決する責任を中国に強いるのは、明らかに道理から外れており、公正な態度でもない。

中国経済責任論は、当面の世界経済の主要な矛盾点を覆い隠し、とりわけ危機の根源を覆い隠すものだ。国際金融危機の根源は不公正で不合理な世界の経済・金融秩序と一部の国の無責任な財政・金融政策にある。

中国経済責任論にはここ数年来の中国の実力に対する過大評価の傾向が反映されている。

外からみると、各国国民は常々自身の体験に基づいてものを考えるが、実際の体験には限界がある。海外の国民が、たとえばスーパーマーケットにますます多くの中国製品が並ぶようになったのを見たとき、中国経済が急速に発展しているとの報道がメディアに相次いで登場するのを目にした時、また中国を訪れて大都市に林立する高層ビルや入り組んだ高速道路ネットワークをその目で見た時、中国に対する驚きや羨望の念を抱くのはしごく当然だといえる。米国のある世論調査によると、中国の経済規模がすでに米国を抜いたと誤解している米国人は少なくないという。

海外の研究機関の中国研究には、西側の社会科学システムに基づく計量・統計やデータ分析に頼って、深いレベルでの調査研究を欠き、往々にして中国の現実から乖離しているものが少なくない。

こうした中国研究は表面的なもので、中国の過去30年間の変化は歴史上のどの国よりも速いということだけに注目して、中国の発展にはまだ多くの課題が横たわっていることを無視している。こうした問題は数字で表すことができないものだ。人口の多さ、土台のもろさ、都市部・農村間あるいは地域間の発展のアンバランス、環境面での制約、資源面での制約といった問題点が突出しており、雇用圧力は大きく、まだ相当多くの人々が貧困状態を脱していない。中国は今もなお発展途上国だ。

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