工商銀行、農業銀行、中国銀行、建設銀行など多くの銀行がこのほど、一部の都市において、同都市内・他行利用のATM引き出し手数料を値上げした。もともと、1回の引き出しにつき、手数料2元だったのが4元となり、倍額となっている。今回の手数料調整は、社会的な論争を引き起こしているという。「国際金融報」が伝えた。
手数料が値上がりした主な原因について、銀行関係者は「手数料を銀聯など各方面に支払う必要があるため」と話す。他行利用の場合、1回の引き出しにつき、クレジットカードを発行した銀行は3.6元を支払わなければならない(うち0.6元は銀聯に、3元は引き出しを受理した銀行に支払う)。つまり、4元の手数料のうち、カード発行銀行の利益は0.4元となる。銀行が手数料を無料にしたり、2元に設定しているケースでは、銀行側が手数料を負担していることになる。
このほか、手数料の値上げはコストの上昇とも関係があるという。「ATMの数を増やすにはコストがかかるし、ATMのメンテナンス、交換にもコストがかかる」。
同関係者によると、中国はすでに、仲介業務手数料の値上げの時期に突入しているという。しかし専門家はこれについて、「広範囲に関わり、影響力の大きい手数料の値上げに関しては、銀行側も慎重になるべき。一般市民の感情に配慮し、不必要なマイナス影響を避けるべきだ」と指摘している。
「人民網日本語版」2010年8月2日