未曾有の国際金融危機の打撃を受けて、中国の大企業は逆境に立たされたが、それでも好調な成長傾向を維持した。10年の営業収入は中国企業500社が前年比6.3%増加した一方、世界企業500社は同6.6%減少しており、両者の違いが際だっている。
中国企業連合会の王忠禹会長(中国企業家協会会長)は、中国の大企業は拡大を続けると同時に、強化の面で新たな進展を遂げ、革新の面でも新たな発展を遂げており、従来の「大きいが強くない」という局面が変わりつつあるとした上で、次のように述べた。
第一に、中国の大企業のリスク対応力がより向上している。今年の500強の売上高利益率は5.4%、純資産利益率は9.4%で、世界企業500社の4.6%と8.2%を上回り、米国企業500社の4.0%と7.8%も上回った。これにより、中国企業500社の営業成績の主要指標は2年連続で世界と米国の上位500企業を上回った。また中国企業の総資産利益率は1.65%で、こちらは初めて世界と米国の上位500社を上回った。
第二に、中国企業500社の自主革新力が一層向上し、少なくない企業が国際基準の制定者となった。大企業の研究開発投資が前年比14.5%増加し、研究開発投資が営業収入に占める割合が緩やかに上昇している。中国電力網の1100キロボルトの超高圧交流送電が国際電気標準会議(IEC)の国際基準に採用され、華録集団が独自開発したデジタル音声画像圧縮技術規格「DRA」が、音響映像の国際的な基礎基準に初めて採用され、中国南方電網有限責任公司は800キロボルト直流システム設備の完備した世界初の基準システムを形成し、世界初の知的財産権を保有するに至った。