経済転換の過程において、経済成長を推進する動力に変化が生じる可能性もある。中国経済誌「財経」の何剛編集長、中国の人口や貿易などのボーナスは消えつつあるが、マクロ的角度からいうと、中国経済にはあとひとつ、通貨ボーナスという最大のボーナスがあると言及。つまり、人民元の国際化の過程で政策決定、制度設計、特に資本市場に移行するステップとそれに呼応する措置が適切になされれば、マクロ経済にしろ金融業にしろ、中国の資本市場と個人投資家はあと5年から10年は人民元の国際化の過程から比較的大きなボーナスを得られるというのだ。
呉暁求氏は人民元の国際化によってもたらされるボーナスについて、「米ドルの国際化がなければ、米国のこの1世紀の成長はなかった。米ドルの国際化に加え、米国は非常に巨大な資本流通市場の構築によって米ドルにより良い流通ルートを与え、米国の1世紀にわたる成長を後押ししてきた。中国も強大になりたければ、世界の成長についていかなければならない。人民元の国際化には想像を凌ぐエネルギーが秘められている」と補足した。
「人民網日本語版」2010年9月8日