ここ数年の輸入拡大策の実施に伴い、中国の貿易黒字は2009年に1960億7000万ドルに減少し、今年3月には単月で6年ぶりの輸入超過となった。商務部の姚堅報道官は、「今年の中国の貿易政策の目標は、輸出の安定した増加を維持すると同時に貿易のアンバランス状況を変えること。貿易黒字は昨年1000億ドル減少したが、今年も引き続き1000億ドル減少するだろう」と話す。
商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究部の白明副主任は、「1-7月の中国の輸入増加幅は輸出を上回ったことや、欧州の債務危機が中国の輸出増加幅に影響していること、3月の輸入超過で今年の貿易黒字はやや減少することという3つの要因が影響し、今年の貿易黒字の対GDP比は約3%に低下するだろう」との見通しを示した。
また白明氏は、「貿易均衡を取り戻すことは、経済発展モデルの転換にプラスとなり、経済発展が主に輸出に頼っている現状を変えることになる。そのほか、多額の貿易黒字は人民元切り上げ圧力をもたらし、経済発展に不利となり、貿易のアンバランス状況改善策の実施によりこういった局面が改善されることになる」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月9日