郁美浄、蜂花、大宝、迷奇といった、1970年代から80年代にかけて一世を風靡した中国の老舗化粧品が、長年にわたる停滞期を経て、このところ人気が再燃している。コストパフォーマンスの高さが中年-高年層に受け入れられているだけでなく、若いホワイトカラー層の新たな人気商品にもなっている。「瀋陽晩報」が伝えた。
インターネットで老舗コスメを専門に取り扱うサイトはすでに数百を数え、爆発的な売れ行きを示している。ある商品などは1カ月で3千個以上が売れ、一部のブランドは日本にも輸出されて人気を博している。
▽老舗が若いホワイトカラーに人気
遼寧省瀋陽市渾南新区のとある民間企業に勤める白さん(27)は月給6千元。ドレッサーの上にずらりと並んだ国産老舗ブランドコスメは、総額が200元を切っている。白さんによると、半年ほど前までは、欧米の化粧品を大量に購入していて、年間のコスメ代が8千元を下回ることはなかった。あるとき偶然のきっかけで、友人に国産老舗コスメを紹介された。郁美浄の乳液、大宝の洗顔クリーム、昭貴蘆薈のジェル、これに迷奇の高級クリームを合わせても、全部で124元だった。ディオールのクリームファンデーションの5分の1の値段だ。
白さんによると、最も大事なことは、これほど廉価の化粧品でありながら、使用感がとてもよかったことだ。使ってみて、はじめてその良さがわかったという。瀋陽大学4年の魏思萌さんも同じような意見で「以前は国産老舗コスメは安くてレベルが低いと考えていて、実際に使ってみようなどと思いもしなかった。今では周りの学生もみんな、私のすすめで国産老舗コスメを使うようになった」と話す。