「先進国の市場と比べ、中国市場は依然として極めて分散した状態にある」と指摘する慮社長。総合スーパー(GMS)の市場シェアは129店舗を構える好又多が2.7%、カルフールとウォルマートはいずれも2.3%となっている。中国は国土面積が広いため、現在の店舗網だけでは、上位3社を合わせても過去24週で15%程度の世帯しか買い物に訪れない計算になる。このため、向こう3-5年で店舗数を拡大し、急成長する消費需要に対応することが、大手小売りメーカーに求められるという。
同報告書によると、中国の小売市場における競争の構図は地域性がいまも際立っている。中国の流通最大手、百聯集団は東部地域で6.3%と大きなシェアを占める。一方、ウォルマートは南部地域と西部地域に強い。ウォルマートが全国的に勢力を拡大しようとしたとき、一部の地域市場におけるこうした現地小売りメーカーの独占優位が障害になるとみられる。
「人民網日本語版」2010年11月5日