先行きの見えない時代のなか変革する日本

先行きの見えない時代のなか変革する日本。 先進国の元首の中でも、日本の首相は任期が短いことでかねてから有名である。とは言え、6月2日の鳩山由紀夫首相の電撃辞職はやはり大きな注目を集めた。また、新首相となった菅直人氏の先行きについてもさまざまな意見があるが、考察すべき問題はおおよそ二つに帰着する…

タグ: 日本 経済 改革

発信時間: 2010-11-09 17:36:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

先進国の元首の中でも、日本の首相は任期が短いことでかねてから有名である。とは言え、6月2日の鳩山由紀夫首相の電撃辞職はやはり大きな注目を集めた。また、新首相となった菅直人氏の先行きについても人々の間で意見が分かれているようである。「草の根」の背景を持つ同氏に、「短命首相」の悪習を覆してもらいたいと期待を寄せる者もあれば、日本国民である以上、このように目まぐるしく辞職し交代する首相に慣れなくてはいけないのだと説く者もいる。その他さまざまな意見があるが、考察すべき問題はおおよそ二つに帰着する。「日本は一体どうしたのか」「菅直人氏は何をせねばならず、何ができるのか」という問いである。

まず、前者についてだが、日本経済の苦境は残念ながら大衆の我慢を超えてしまって久しい。また、政治の構造や習慣が原因で、首相が他の国々のように強力に守られていない。しかし、不景気に陥っている理由や政治体制の問題点をさらに追求するならば、その回答は学派ごとに異なることだろう。例えば経済力の不足を論ずるとき、ケインズ主義支持者は少子化や老齢化対策の失敗が招いた需要不足に原因を求めるだろうし、アメリカSSA(社会的蓄積構造論)学派は日本古来の産業支援政策や経済連合体制、年功序列制、終身雇用制、教育・家庭のあり方などの蓄積の社会的構造の歪みが限界に達して崩壊しつつあるのだと見るだろう。バブル経済の論者は、産業資金が過剰に金融化したことによる実体経済の「空洞化」と考えるだろう。他にも、マクロ経済政策失敗論、国際的な協力体制の構築失敗論なども広く支持されている。

しかし、ここでもう一つの問題が浮かび上がる。この20年の間に日本の政策策定者や執行者はなぜ、外部の意見を聞き入れて改めることができなかったのだろう。「イギリス学派」のやり方で処理していれば、ことは「いたって簡単」だったのだ。この手法を実行するには、まず「世論の方向性」や「本当に解決の必要な問題」を明らかにせねばならないが、それが済めば、現状をどのようにして基準調整によって解決へ向かえるような技術的問題に転化するかという課題が残るのみとなる。ただ、イギリス式の解決にも内生的なリスクがある。いったん「世論の方向性」を見誤ってしまえば、上を下への大混乱に陥ることになるという点である。

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