石油価格が上昇し、新エネルギー車の性能が向上するに伴い、ますます多くの人々が新エネルギー車に目を向けるようになってきた。中国の新エネルギー車の現状と、大規模化に向けた展望はどのようなものなのだろう?
▽国が補助金制度をスタート 技術開発とモデル試行にも成果
財政部、科技部、工業情報化部、発展改革委員会は今年6月、共同で「個人の新エネルギー車購入に対する補助金の試行に関する通知」を発表し、上海、長春、深セン、杭州、合肥の5都市で、新エネルギー車補助金の試行をスタートした。プラグイン式のハイブリッドカーを購入した場合の補助金は最高で1台あたり5万元、純電気自動車を購入した場合の補助金は最高で1台あたり6万元となる。科技部の万鋼部長によると、2009年、中央財政が公共交通に対して拠出した新エネルギー車の補助金は10億元に達し、モーターや電池の大規模生産に向けた民間資本の投資は85億元にのぼった。5カ所の試行都市のうち、最も早く補助金政策が導入された深セン市では、デュアルモード電気自動車と電気自動車に対して国による補助金のほか、さらに追加補助金が交付される。また上海万博では、1000台以上の電気自動車が試験的に投入された。
業界関係者によると、中国は新エネルギー車の製造技術において、知的所有権を持ち、中国の公共交通とマイカー市場に適したハイブリッド・純電気・燃料電池の動力システム技術プラットフォームをすでに確立しており、企業も一連の商品を開発している。中国の電気自動車は現在、研究開発、モデル試行段階から商業化の段階に入りつつあり、2020年には年間生産量が100万台に達する見込みだ。
「人民網日本語版」2010年11月29日