▽発展にはまだボトルネックが存在 電池の性能と充電設備の不足が難題
新エネルギー車は省エネで環境にやさしいが、現段階ではまだ大規模な普及にいたっていない。
清華大学教授、自動車安全・省エネ国家重点実験室の宋健介副主任によると、電気自動車の性能を制約する主な要素は電池だという。新エネルギー車が現在主に使用しているのは電気化学電池であり、価格は高く、容量にも限度があり、急速な充電ができない。
また現在、解決しなければならないもうひとつの問題は関連設備だ。新エネルギー車は必ず専用の充電スタンド又は充電柱を通じて充電しなければならないが、これらの設備は大きく不足している。試行都市のひとつである深センは、この面で他を一歩リードしていると言え、今年上半期には、バス用の充電スタンド9カ所、一般車用の充電スタンド5カ所、充電柱134カ所が設置された。しかしこれでも充電のニーズを満足させるには程遠い。専門家の中には、「充電スタンドでエネルギーを補充しようと考えるのはガソリン動力時代の古いやり方であり、新エネルギー自動車はまったく新しい充電方法が必要なのだ」と指摘する人もいる。
中国の新エネルギー車はまだ大規模生産を実現しておらず、市場が小さく、生産台数が少なく、コストを下げることができない。このため、初期段階では補助金や減税、電気料金優遇などの措置を通じて販売台数を少しずつ拡大するしかない。新エネルギー車メーカーによると、現在数少ない新エネルギー車の個人オーナーの多くは新しいもの好きな人が主で、一般の消費者はまだ少ないという。
このほか、新エネルギー車の普及に伴い、大量に発生するであろう廃棄電池・バッテリーの処理方法も、準備が必要な問題だろう。
「人民網日本語版」2010年11月29日