報道によると、北京の第一弾自動車購入申請が1月8日一杯で締め切られた。たった数日の間にネットでの申請は10万件を超え、初動4日で5日分のナンバープレートの発行を消化したことになる。政府が交通渋滞の解決策として、新規ナンバープレートの発行制限を実施してから一週間あまり、申請人数は定員オーバー状態だ。また、中古車市場は打撃を受け、販売店では領収書の日付を規制適用前に改ざんするなど混乱が生じた。そこには「混乱」や「動揺」、「傍観」、「被害」といった入り乱れた状況がうかがえる。
動揺:「抽選が後回しにされればされるほど確率は下がる?」
ナンバープレートの抽選申し込みの締め切りは毎月8日であり、それ以降は、次の抽選に回される。申請をした個人或いは団体は関係部門に関連資料を提出し審査を受ける必要がある。審査を通過すれば、25日に有効なナンバーが渡され抽選対象となり、26日に抽選が行なわれる。抽選はコンピューターによってランダムで行なわれ、当たればナンバープレートを発行する資格が手に入るが、外れたものは、自動的に次回の抽選に回される。個人で抽選に当たらない場合には、何度も抽選に参加する事ができる。2011年度から乗用車のナンバープレート発行を年間24万台に限定する規制を導入しているため、1月当たり平均で2万台ほどである。しかし、北京の毎月の新車需要は7万台に上るため、毎月約5万人がナンバープレートに「当たらない」事になる。この「抽選に外れる」人は毎月増加していくため、1年間で数十万人まで膨れ上がる。つまりは、抽選が後になればなるほど、当たる確率は低くなるのだ。
当たる確率を上げるために、多くの家では、条件を満たしている人の名義をなるべく多く借りて、抽選に参加している。マイカーを既に所有している人の抽選に参加できるチャンスは、まだ車を購入していない人と同じである。この規制の緩さは車を持っていない人には不公平なものである。
また、抽選に当たって、ナンバープレートを発行できるチャンスを手に入れても、6ヶ月以内に車を購入しなければ、資格は無効になってしまうため意味がない。これはチャンスを無駄にしたことになるので、他の人からしてみれば公平とは言えない。このナンバープレートのシステムは最初から欠陥だらけである事がわかる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年1月11日