中国鉄道部と米国ゼネラル・エレクトリック(GE)はこのほど米国の首都ワシントンで、高速鉄道動力車ユニットの技術移転をめぐる覚書に調印した。双方は、中国の鉄道車両大手・中国南車株式有限公司とGEが米国に合弁会社を設立し、中国の高速鉄道技術を米国に移転することで合意した。ある消息筋によると、中国の鉄道建設はカリフォルニア州の高速鉄道プロジェクトを含む、複数の高速鉄道建設に参与したい考えで、既に人員を派遣して現地で地形調査を進めているという。カリフォルニアのプロジェクトは入札の結果がまだ明らかになっていないが、あるアナリストによれば、中国企業が優位にあるのは間違いないという。「経済参考報」が伝えた。
▽かねてより参与の意向
2010年12月7日、GEは北京で、中国南車と協力枠組合意に調印し、米国で合弁会社を設立して、高速鉄道やその他の軌道交通技術の米国市場での普及・発展を共同で推進すると発表した。この合意調印によって、中米両国企業は今後、米国で高速鉄道車両を製造し、これを未来の米国高速鉄道で使用することになり、中国の高速鉄道が米国市場に正式に進出した。GEのジョン・ライス副会長は「この合弁企業は将来、フロリダ州とカリフォルニア州の高速鉄道プロジェクトに技術を提供する初めての米国メーカーになるだろう。今回の合意は中速車ユニットと軌道交通車両の製造を通じて、米国の旅客輸送交通システムの発展を支援するものとなる」と話した。またGEトランスポーテーション・システムと中国鉄道部とは独自に戦略的協力了解覚書に調印し、軌道交通技術方面の協力を一層拡大して、中国市場や北米市場にサービスを提供することで合意した。
鉄道部の劉志軍部長は2011年1月に開催された全国鉄道業務会議での業務報告の中で、原稿にはない米国の高速鉄道建設への参加について触れ、「このたびの米国での高速鉄道建設の件で、われわれが輸出するのは技術であり、基準だ。経済的利益は度外視しており、この高速鉄道は中米両国民の友情の橋渡しになるだろう」と述べた。言葉の端々から、米国での高速鉄道建設に強い自信を抱いていることがわかる。