▽協力は相互利益につながる
米国のオバマ大統領はこのほご、80億ドルを投じて、全国規模で高速鉄道の建設を推進することを明らかにした。2030年をめどに、計画を4段階に分けて、総延長11万7千マイルに及ぶ全国規模の高速鉄道システムを建設という。カリフォルニア州、フロリダ州、イリノイ州が建設に向けた大型予算を獲得するものとみられる。
ある業界アナリストによると、中国の高速鉄道技術はここ2年ほどで海外進出を果たしたが、米国のような先進国に輸出したことはまだない。中国企業にとって、吸引力をもつのは米国市場の規模だけではない。米国市場に進出することでもたらされる波及効果も、プロジェクトにぜひ参与したいと思わせる原因の一つだ。
カリフォルニア州高速鉄道局のロッド・ディリドン理事(米国カリフォルニア州高速鉄道プロジェクト責任者)によると、カリフォルニア州高速鉄道プロジェクトは米国史上最大規模のインフラ建設になる。完成は2018年から2020年の間で、旅客輸送量は4500万人から5500万人に達し、収入は年間約24億ドル、粗利益は約11億ドルに上る見込みだ。米連邦政府は高速鉄道プロジェクトの資金の一部に責任を負うが、投資家やサプライヤーの決定権は州政府にある。決定にあたっての前提条件は「設備はすべて米国製であること」であり、これが今回のGEと中国南車との技術協力合意が調印された大きな原因とみられる。