人民銀は今回の準備金引き上げのほか、これまでに7回の準備金引き上げと3回の金利引き上げを行っている。市場や商業銀行内部の流動性はかなり圧縮されたが、現在、流動性には一連の新たな情況や動きが生じている。たとえば今年1月には各商業銀行の貸出額が1兆400億元に達し、金融機関の貸出の「衝動」は依然として大きい。
経済学者の左小蕾氏によると、これからも人民銀は預金準備率と金利の引き上げなどの手段を運用して、過度の投資やインフレを抑制するとみられる。インフレに影響する国内・海外の要因に根本的な変化がみられるまでは、通貨政策を方向転換することはないと予想される。
左氏は、預金準備率が19.5%という過去最高水準に達したことは、通貨政策が転換点を迎えたことを意味しないと指摘した上で、「調整というものは、数回にわたって漸進的に進められるプロセスであり、一連の動態的な活動であり、一気に調整することは不可能だ。一回あたりの小幅の調整が実体経済に与える影響は大きくなく、数回にわたる調整を行って効果を積み上げなければならず、そうしなければはっきりした効果を得ることができない」と話す。また左氏は、上半期にはさらに2-3回の金利調整が行われる可能性があると話す。
「人民網日本語版」2011年2月21日