2010年の中国の一人当たり平均GDPは4400ドルに達した。世界の経験に照らせば、中国は今まさに重要な転換期にある。
温家宝総理が先月明らかにしたところによると、十二五期間の中国の年平均経済成長率の目標値は7%で、過去20年間で最低の数字だが、これは中国がもはや経済成長率ばかりを追い求めないこと、経済発展方式の転換を加速させること、国民生活の保証や改善に努力することを示す重要なシグナルだといえる。
国家行政学院決策諮詢部の王小広研究員によると、高度成長は実際には成長方式の転換を抑制するものであり、未来の経済発展は主に構造調整のペースがGDPの成長ペースを超えられるかどうかによって決まる。よってGDPの蓄えの一部を犠牲にしなければならなくなるという。
2010年から、広東省や浙江省、江蘇省など中国の各経済が発達した地区はいずれも経済成長の予期目標を下げた。
浙江省の呂祖善省長は、同省のGDP成長率は「2けたに別れを告げ」なければならないと承諾すると同時に、政府は毎年、新たに増加した税収の6割を農村の道路整備、島嶼部の貧困扶助、社会保障といった国民生活のためのプロジェクトに当てる必要があるとの見方を示した。