サプライチェーンの問題を更に深刻化させる要因としては、グローバル化の下、多くの企業がジャストインタイム生産システムを実施していることである。「カンバン方式」とも呼ばれるこの生産方法はトヨタが発明した「必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する」方式である。そのリスクとしては、世界のサプライチェーンが中断した場合、その影響が非常に速く広がり、各地の工場が直ちに操業停止に追い込まれることである。また、世界のメーカーはここ数年サプライヤーの数を減らしており、それもリスクを深刻化させている。
コンサルティング会社マッキンゼーのパートナーであるマリック氏は「準備が十分な企業はサプライヤーがある時期に何を提供するかでサプライヤーチェーンの良し悪しを判断したりしない。現在あるサプライチェーンがあと5年維持するかを判断するときには、上がり続ける原油価格、環境保護主義、管理リスクなどの要因を考慮に入れなければならない。」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月23日