中国市場と新興国市場に注目
ロジャーズ氏は今後10年間、世界の中心は中国とアジアになるとの見方を示した。そして、「2004年、我々はニューヨークの不動産を売却し、シンガポールに投資するようになった。現在、私の娘2人は流暢な中国語が話せるようになっており、私は娘のために中国株口座を開設しておこうと思う」と述べた。
現在、ロジャーズ氏は中国国内のどの金融機関とも特別な関係を築いていない。中国への投資はすべて、国内の証券取引口座と銀行口座を通して行っている。ロジャーズ氏は、自らが簡単な投資家であり、シンガポールの事務所に行ったことすらないと述べている。
ロジャーズ氏は、「一つの部屋とパソコンがあれば十分である。私は誰の助けもかりず、自分ですべての分析を行っている、投資に失敗した場合、私はなぜ失敗したかを知りたくなる。自分で決定したものは、自分でミスの責任を持ち、他人に自分のミスをかぶせるようなことはしない。しかし、私は頻繁に取引をする人ではなく、一度投資を行ったら、何かしら重大な事件が発生しない以外は20年は継続して投資を行う」と述べた。ロジャーズ氏は80年間中国に投資するつもりであり、最近は「十二五(第12次五カ年計画:2011-2015年)」の研究に取り組んでいると明かした。
ロジャーズ氏は、中国への投資以外に、インド、日本、シンガポールなど他のアジア国家への投資にも取り組んでいる。ロジャーズ氏によると、新興国市場、特にあまり知られていないミャンマーやラオスなどの市場に、大きなチャンスが眠っているという。また、今後、成長のチャンスを秘め、中国の競争相手となるのは、韓国になるとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月6日