東日本大震災、日本にとっては泣きっ面に蜂

東日本大震災、日本にとっては泣きっ面に蜂。 日本の自動車業界が受けた影響は、トヨタやホンダなどのメーカーが操業を停止したことからも分かるだろう。電子産業が操業を再開するにはまだ時間がかかると見られている。原子力発電所を廃炉にするためには1兆円近い費用がかかり、また、東京電力は被災者に対し数兆円の賠償を支払わなければならないという…

タグ: 東日本大震災

発信時間: 2011-04-08 17:02:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

泡と化した「原発の復興」

数年前、日本の企業家を取材した際、ほどんどの企業家が、中国やインドなど新興国家の経済発展がエネルギー需要を高めると予想していた。1979年のスリーマイル島原発事故、1986年のチェルノブイリ原発事故以降、技術の向上により、原子力発電の安全問題は解決され、原子力発電の復興は目の前まできていると見られていた。

「集中こそが企業戦略を考える上での重要な原則である」。数年前、東芝の上層部はこのように述べた。当時、東芝は経営資源を半導体へ集中投下していた。

東芝は2006年に米原子力発電メーカーのウエスティングハウスを買収し、2種類の原子力発電技術(沸騰水型と加圧水型)をもつ企業となった。買収金額は54億ドル(6200億円)。当時の東芝役員は買収に際し、「新興国のエネルギー需要にせよ、二酸化炭素排出削減にせよ、原子力発電はよい解決方法となる」と述べていた。とりわけ、アメリカのブッシュ政権が原子力発電を再評価してから、原子力発電の復興が時代の潮流となった。

東芝は元々2015年までに、原子力発電事業の年間販売額を現在の5000億円の2倍となる1兆円(110億ドル)にしようと計画していた。

日本の民主党政権は国外に日本の原子力発電技術を推進することに関して、自民党よりも積極的だった。「これは二酸化炭素排出削減だけでなく、石油・石炭依存問題を解決する有効な方法である」。民主党の議員は中国新聞周刊のインタビューでこのように述べた。ベトナムが日本の原子力発電技術を導入したのは、民主党の積極的な後押しがあったからである。

しかし、福島原発の事故により、原子力発電の復興は泡と化してしまった。東京電力が原発事故の処理に使う費用は1兆円近くにのぼると見られている。また、原発周辺住民に対する賠償金額も数兆円に上るという。この賠償金額はすでに東京電力の経済能力を越えており、日本政府がその連帯賠償責任から逃れることはできないだろう。(作者:コラムニストの陳言氏)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月8日

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