自然環境、政治制度、文化価値観などが異なるため、新興国の経済成長の原因は千差万別と言える。だが各国の経済政策の細部を超えた視点を持てば、こうした国々の台頭の基本的な動因や背景がグローバル化の波と国内改革の良好な相互作用にあることに難なく気づく。
グローバル化の普遍的な進行によって国家や市場の垣根が切り崩され、各種生産要素のグローバルな自由流通が促された。これは新興国の内部変革に知識・技術上の準備を提供した。まさにグローバル化という歴史的チャンスの中で、大部分の新興国は内部改革を積極的に推進し始め、計画経済から市場経済へ、鎖国的状態から対外開放へと向かった。改革は開放という特徴を備えるため、これらの国々は潜在的な経済エネルギーを解き放つと同時に、グローバル市場の資源配分に改めて加わり、グローバル化をさらに豊かなものにした。
この意味から言って新興国は間違いなくグローバル化の直接の受益者であり、またこのために自由市場原則の断固たる守護者ともなった。逆に見ると、グローバル化は一群の新興国の加入によって冷戦終結後20年のうちに輝かしい黄金期を迎えたのだ。
「人民網日本語版」2011年4月12日