ネパールのビレンドラ前国王はフォーラム成立にあたって、「これはアジア人のために築かれたプラットフォームである。このフォーラムはアジア共同体としての智恵を利用し、アジア地域間の協力を強め、互いの理解を促進するものである」と述べている。
実際、データを見ていると、アジアの各国・地域の依存度が高まってきていること、アジア経済の一体化が強化されてきていることが分かる。2011年ボアオアジアフォーラム年報には、アジア地域間の貿易額および投資額が大幅に増加し、アジア以外の地域への依存度が下降していることが示されている。1999年、北アメリカ地域の輸出がアジアの輸出全体に占める割合は26.5%であったが、現在は16.4%まで下がっている。EUに関しても、18%から16.4%に下がっている。一方、2010年、アジア地域間の輸出が輸出全体に占める割合は5割近くにまで達した。
中国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長は2007年年次総会開幕式の演説において、世界の平和と発展におけるアジアの役割はますます重要となっていると指摘した。
マイクロソフトのビル・ゲイツ前社長は2007年ボアオアジアフォーラム年次総会に出席した際、アジア経済の発展を積極的に評価した。ゲイツ氏は、「数字をみると、アジア経済が急成長していることが分かる。私自身もその急成長を何度も目の当たりにしている。マイクロソフトは10年前、アジアに初めて研究開発センターを設立し、研究員らが非常に質の高い作業を行った結果、ここは世界で最も優秀な研究開発センターの一つになった。アジア国家は今後、技術発展の受益者になるだけでなく、技術突破を実現する実践者となる」と述べた。