「スパート」をかける人民元国際化

「スパート」をかける人民元国際化。

タグ: 人民元 通貨

発信時間: 2011-05-05 18:26:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

(2)人民元の回流メカニズムの構築を加速させ、海外の個人や機関の人民元に対する信頼感を高める。現在、海外にある人民元の金額は巨大で、もしも人民元が中国から出ていくばかりで中国に回流するルートがなければ、人民元国際化の流れを維持することは難しくなる。回流メカニズムの構築で最も基礎となるのは、レート市場化の改革、レート形成メカニズムの改善、株式、債券、金融派生商品(デリバティブ)を含む人民元金融市場の十分な発展だ。今は現行の適格海外機関投資家(QFII)を土台として、これに修正を加えた海外の人民元投資基金(小QFII)、中国に流れ込む外国直接投資(FDI)、海外での人民元建て債券の発行などの発展を加速させることが必要だ。回流メカニズムの構築は人民元国際化により大きな可能性を切り開くことになると予想される。

(3)人民元オフショア市場と国際決済システムの構築を加速させる。現在、人民元はまだ自由に両替できる情況にはなく、海外の貿易相手国の政府や投資家に人民元を保有したり使用したりしたいと思わせるには、人民元オフショア市場の構築が必要となる。適切な地点は香港と上海であり、この2地点は総合的な計画を立案し、分業と協力を合理的に進め、世界に奉仕する人民元建て国際決済システム、オフショア人民元市場、オフショア人民元先物相場市場、オフショア人民元金融製品市場などの構築と発展を加速させ、人民元の海外における投資、融資、備蓄などの各種機能を充実させ、海外の個人と機関の多元化・多層化された人民元資産配置の要求に対応し、国内・海外の両輪からなる人民元監督管理サービスシステムと、秩序をもったコントロール可能な好循環のメカニズムを形成することが必要だ。

(4)国内の金融システムの改革ペースを加速させ、国際化した金融の監督管理サービスシステムを構築する。国内金融市場が未発達で開放レベルが低く、管理メカニズムは不十分で、国際化された監督管理のレベルやサービスのレベルが低いことから、人民元の国境を越えた投機取引が国内の金融安定に脅威を与える要因になる可能性があり、こうしたことは中・長期的に人民元の国際化を制約する潜在力になるとみられる。よって、成熟した、高効率の、監督管理が厳格に行われる国内金融監督管理サービスシステムを早急に構築し、国際金融市場に歩調を合わせるために国内で十分な準備を行う必要がある。こうしなければ、人民元国際化の要求に応えることは難しくなる。

「人民網日本語版」2011年5月5日

 

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