シンガポール商業時報より。今後10年、中国の成長はどのような速度で展開されるか?これまでの30年間のような速さでの成長は見込めない。経済、環境、政治など様々な分野での課題が成長を緩やかにするだろう。
鄧小平が始めた「資本主義革命」はまだ終わる気配がない。しかし、この革命はもうすぐ少年期を終え、中年期にさしかかろうとしている。中国政府も、輸出と投資で成長を牽引してきた旧モデルが失速してきていることを認識している。実際、北京が最近発表した「十二・五」計画もこの課題解決を意図している。
だが、中国の次世代政治家からすれば、旧モデルに代わる新規のモデルを早急に提示することはなかなか難しい。政府統計によれば、1980年から中国は平均10%の年間成長率を維持してきた。このような急速な成長を長期間維持するのは他に例がないことだ。
中国は経済発展の初期段階にあった時、政策は急速な成長に合わせたもので、これが追いつけ追いぬけの加速プログラムだった。教育による効率化や労働力拡大で、労働力の質や量を急速に向上させた。海外の先進技術を採用し、資金を工場やインフラに投入、資本の質や量も向上した。こうしたことが基本的に鄧小平が始めた資本主義革命から中国で起こったことだ。この国が経験したのは急速な都市化、大量安価な労働力の工場投入、投資は高止まり……