国際航空運送協会(IATA)の第67回年次総会およびサミットがこのほど行われ、中国市場の急成長によるニーズが大手各社の期待を集めており、中枢ネットワークが中国のより多くの都市へと拡大することが、参加各方面の一致した願いであることがわかった。
IATAの分析によると、高速鉄道が発展を続けるのに伴い、中国の航空会社は国内の中・長距離路線で競争力が脅かされるようになった。今後は長距離航空路線市場を開拓すること、とりわけ国際市場を開拓することが、中国の航空会社にとって新たな成長点になるとみられる。中国航空運輸協会の魏振中秘書長(事務局長)によると、中国の航空会社16社が欧州連合(EU)市場で航行権を有しており、うち11社は定期便を運行しているという。
IATAによると、中国市場は世界の航空産業発展の主要なパワーの一つになるとみられる。高速鉄道プロジェクトが中国国内の航空市場ニーズに与える影響や海外の航空産業の中国市場への進出に伴い、中国航空産業は今後より多くのチャンスを迎えるとともに、より多くの試練に直面することにもなる。
IATAのジョバンニ・ビジニャーニ事務総長によると、中国航空市場は発展が速く、インフラが不断に改善されている。だがこれと同時に、成長を続ける旅客・貨物輸送ニーズが北京、上海、広州といった混み合った空の窓口に集中するという情況は変わらず、世界の先進的な空港の経験を参考にすることが、中国が航空輸送の能力と効率とを高める上での一助になるとみられる。
ビジニャーニ事務総長によると、ここ数年来、中東の航空産業の発展モデルが注目を集めている。アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空の地域戦略は参考になる。エミレーツ航空は現在、世界60カ国・地域の約100目的地に運行しており、航空路線ネットワークは今後も引き続き拡大する予定だという。
「人民網日本語版」2011年6月11日