国家観光局と中国社会科学院(社会科学アカデミー)はこのほど、「2010-2011年中国レジャー発展報告」と「レジャー緑書」を発表した。同報告によると、十二五(2011-15年、第12次五カ年計画)の期間は、中国のレジャー産業にとって急速に発展する黄金期となり、レジャー産業へのニーズは多様化して国内・海外の企業に巨大なビジネスチャンスをもたらすことが予想されるという。「人民日報」海外版が伝えた。
▽4要因がレジャー産業を後押し
十一五(2006-10年、第11次五カ年計画)期間は、中国のレジャー産業が急速に歩み出す重要な時期だった。全国にはレジャー産業が発展した省やレジャー都市が次々に出現し、農村観光、海浜レジャー、オートキャンプ、温泉リラクゼーション、文化娯楽、ゴルフ、レジャーボートといったレジャー商品体系が基本的形成され、また地域の特色や産業に関わる特色を備えたレジャー経済が基本的に形成された。
同緑書によると、中国レジャー産業の急速な発展を後押ししているのは、次の4つの要因だという。
(1)国民が豊かになることを目指した総合的な発展目標が確立したこと。国民の収入の増加や社会保障の充実により、国民の消費力は極めて大幅に向上し、消費の潜在力が開放された。
(2)レジャーに関連した公共サービスシステムの建設と充実により、レジャーの供給に基本的な保障が与えられたこと。
(3)レジャー主管部門の業務が持続的に推進されていること。行政主管機関は、レジャーが国務院の実務部門により統一的に取り扱われるものであることを明確にしている。また国は十二五期間に「国民観光レジャー綱要」を施行する予定という。
(4)国民のレジャーへの意識が高まり続けていること。現代的な考え方の影響を受けて、国民のレジャー意識が徐々に高まっている。メディアの報道・伝達を受けて、これまでレジャーを経験したことのない人々もレジャーを志向するようになり、レジャーの潜在的な消費者や未来の享受者が増えている。