事故に関わるすべての責任者は厳しく処分しなければならないが、今回の事故が中国の鉄道高速化を否定する理由にはならない。「動車組」から高速鉄道へ、鉄道の急速な進歩は中国経済の発展と社会の全面的な進歩に大きく貢献してきた。中国の鉄道が困難を迎えた今、中国人は事故への厳しい問責と高速鉄道の前進とを冷静に区別しなければならない。
中国人は初めて世界をリードした中国のチームに対し、致命傷を与えるムチをふるうべきではない。
中国は様々な分野で世界最先端に挑戦する時が来た。しかし最高峰の位置にはリスクが伴う。汽船、電車、飛行機、宇宙船が経験してきたことを振り返ればそれは明らかだ。しかし中国の高速鉄道は昔の交通手段と比較できない。今日の中国社会もこうした不確定な安全性を認めない。中国の高速鉄道はスピードだけでなく、技術と管理の安全性を全面的に追い求めなればならない。
鉄道部門は批判を真摯に受け止め、大事を成すために大きな責任を負う必要がある。今回の追突事故を全鉄道業界の教訓とし、より高い安全性を求めるスタートラインとしなければならない。一言付け加えると、鉄道に対する批判は重要かつ有益なものだが、世論は鉄道業界の関係者に対して過度なプレッシャーをかけてはならない。過度なプレッシャーは理性に影響する可能性がある。プレッシャーが鉄道の安全強化につながるとは限らない。
中国社会は追突事故による危機を乗り越える必要がある。事故の結果、鉄道が減速し、「緑皮車」(緑色をした昔の鈍行列車)の時代に戻るのではなく、より安全な高速鉄道を手に入れなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月25日