中国、「中所得の罠」を越えることができるのか?

中国、「中所得の罠」を越えることができるのか?。

タグ: 中国中所得の罠

発信時間: 2011-07-26 19:28:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


◆リスクの直視

清華大学国情研究センターの胡鞍鋼主任は、「ラテンアメリカ等の“罠”にはまった国家と異なり、中国は政治・金融が安定し、国際的地位も高まりつつある。またリーマンショックに対する経済対応からも、中国が外部環境からの圧力に耐える能力を持つことが明らかだ。中国は豊富な労働人口を有し、十分な資本を確保し、発展の過程で柔軟な対応をすることもできる。経済制度に改善の余地があり、都市化により新たな労働力が発掘される可能性がある。工業化中期の後発優位性も依然として完全に発揮されていない。発展のバランスが取れていないものの、広大な国土面積を持ち、市場に潜在力が残されている発展中の大国として、中国は持続的成長に向けた基礎と条件を備えている」と分析した。

国務院発達研究センターの劉世錦副主任は「中国の成長モードから見れば、重大なミスを起こさない限り、ラテンアメリカや東欧の一部のように『中所得の罠』にはまることはない」と指摘した。しかし中国の経済成長が「自然に下押し」となり、新たな成長期を迎える過程において、特殊な問題が生じる可能性はある。

「罠」を越えることも、容易なことではない。世界的に見て、中所得期はモデルチェンジの重要期間である。同期間中、経済的・社会的構造に重大な変化が生じ、利益構造が大幅調整される。イノベーションによる経済成長を目指し、利益追求による社会発展から、公平性の追求による社会発展を目指す。グローバル競争に打ち勝ち、「中所得の罠」を越えて高収入国となった国家は、過去数十年間で、日本、韓国、シンガポールと数えるほどしかない。これらの国家と比較して、13億人以上の人口を抱える中国は、中収入国から高収入国となるその過程において、数多くの課題に直面するだろう。

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