23日の高速列車追突事故は39人の死者を出した。今回の事故に対し、中国国内では驚きと怒りの声が上がっていると海外メディアは伝えている。事故原因はまだ明らかになっていないが、西側のメディアと専門家は、今回の事故が中国の鉄道設備と技術の輸出に大きく影響するとの見方を示す。中国の高速鉄道輸出の可能性が「ゼロ」になったとの指摘もある。
英ロイター通信は26日、23日の高速列車追突事故で、中国の急拡大する鉄道網の運行の安全性に関心が寄せられているとし、高速鉄道技術の輸出計画に影響するだろうと伝えた。米ブルームバーグも、今回の事故は中国の高速鉄道製造メーカーの海外での販売に影響すると同じ見方を示した。
ブルームバーグはまた、「中国メーカーが高速鉄道を売るチャンスはゼロになった。彼らが(消費者の)自信を回復できるとは思わない」との東京アトランティス・インベストメントのEdwin Merner社長のコメントを伝えた。中国のメーカーが米カリフォルニアの高速鉄道建設の入札に参加したことについて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の姫野亮太アナリストは、「中国がこの注文を獲得するチャンスはほぼなくなった。現在、安全問題がより注目されるようになった」と言う。
だが中国南車集団の関係者は、追突事故が同社の海外注文に影響するかを判断するのは「まだ時期尚早」と指摘。同社の広報担当は、「高速列車の品質は問題ない。今回の事故は信号システムが原因だ」と説明した。上海証券のアナリストはロイター通信の取材に「今回の事故により、海外のクライアントは中国の高速鉄道の品質と安全問題に疑問を持つため、中国の高速鉄道設備の輸出に影響するだろう。だが事故原因が明らかになる前に結論を下すのは時期尚早だ」とした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月26日