また2010年、中国の対外直接投資額は初めて日本を超え、680億米ドルを記録。世界第5位となり、外資吸収額と対外投資比率は2対1に近づいた。しかし、中国の対外投資はその量が巨大であるにすぎず、質的にはまだ目覚ましい飛躍には至っていないという。2010年度までの中国対外直接投資総額は累計で3000億米ドルに届かず、発展途上国の中では低水準。多くのグローバル企業は一か所集中型と分散型の対外投資を続けており、世界的に一体化した生産システムと完璧な国際産業チェーンを有しているわけではない。
報告書からは、欧米先進国企業の国際化に比べ、中国の対外投資のスタートの遅れが見て取れる。しかし対外投資の発展速度は国力の成長度合いに比例することから、潜在的に巨大市場を有していることは間違いない。
「人民網日本語版」2011年7月28日