中国概念株に続き、中国の高速鉄道も海外からの批判の的となっている。甬温線(浙江省寧波市-温州市)で23日に発生した高速列車追突事故を受け、英フィナンシャル・タイムズ紙、米ブルームバーグ社、韓国の東亜日報を含む海外メディアが、中国の高速鉄道輸出に対して懸念を表明している。国際金融報が報じた。
アナリストは「発生した事故を忘れてはならないが、西側諸国による高速鉄道批判の真の目的をおろそかにしてはならない。これにより中国に圧力をかけ、中国経済の発展を抑制する狙いがある。ゆえに、関連部門は中国高速鉄道の発展ペースを公正・理性的に見極めなければならないが、海外の非難に対しても警戒を強める必要がある」と指摘した。
◆中国の高速鉄道を批判
米ブルームバーグ社は日系某社の総裁の言葉を引き、「中国は高速鉄道を売り込むチャンスが消えた。彼らが自信を取り戻すことは不可能だろう」と称した。米国および一部の投資銀行は以前から、中国の高速鉄道の発展ペースに対して疑問を表明しており、日本にいたっては中国が新幹線技術を「盗んだ」とする論調であった。
韓国もこのほど、中国高速鉄道をおとしめる報道をした。東亜日報は社説で、「一筋の稲光が、中国の発展をどん底に突き落とした」と称した。また海外メディアの報道によると、日・独・仏等の国家は、タイ及びロシア等の高速鉄道市場の競争から、中国を追い出そうとしているという。
高速鉄道に関する「批判」は、さらに多岐に渡っている。クレディ・スイス証券は「23日の高速列車追突事故、京滬高速鉄道の度重なる故障は短期的に、新鉄道の沿線都市に対する投資意欲に影響するだろう」とする報告を発表した。資本市場において中国概念株が空売りされ株価が急落し、A株市場にも影響が波及し、投資家の損失を招いた。27日の情報によると、高速鉄道概念株がIPO(新規株式公開)で高額をつけ続ける可能性はほぼなくなり、すでに出回っている高速鉄道概念株の見通しも暗いという。