四川省で試行中の携帯電話による決済業務がスタートから1年を迎えた。同省成都市商務局がまとめた最新の統計データによると、同市内の中国銀聯の携帯決済サービス利用者は10万人に上り、取扱金額は5千万元に迫り、取引の水準と規模は前年同期の10倍に達して、人々の生活に驚くべき変化をもたらしている。さまざまな事象から読みとれるように、携帯決済の「春」がだんだん近づいている。ある業界関係者の予測によると、携帯決済は今後、1500億元を上回る巨大規模の市場を形成するという。「華西都市報」が伝えた。
△サイフと小銭にお別れ
2011年GSMAモバイル世界大会で、サプライヤーたちは携帯決済の明日について次のような青写真を描いた。仕事がある忙しい毎日、家を出て近所のスーパーで朝食と新聞を買い、公共バスにのって、一日の仕事を始める。これまでと違うのは、スーパーでもバスでも煩わしいサイフやジャラジャラする小銭に別れを告げ、携帯電話をかざすだけですべての支払いが済むようになるということだ。
中国銀聯四川支社の責任者は「こうした情景が年内にも成都市に出現する可能性がある」と話す。携帯決済は携帯端末による決済手続きの完了というだけにとどまらず、公共交通機関やタクシーでの支払い、店での買い物なども年内に実現する見込みという。
中国電子商務研究センターがまとめた統計と予測によると、2013年には中国のモバイル決済市場の規模は1500億元を上回り、今後数年間は銀聯の携帯決済サービスの年平均増加率が40%を超えるという。