韓国毎日経済新聞は5日、「製品アップグレードに関するエレベーター理論」(原題)と題する記事を掲載した。その内容は以下のとおり。
1980年代後半より、中国国内でカラーテレビの需要が拡大した。韓国の商社は意気揚々と販売計画を作成したが、その計画に赤信号が灯った。韓国商社は当時、本国で白黒テレビからカラーテレビに世代交代した当時の状況に基づき、中国市場向けに14インチのカラーテレビを大量に準備した。しかし中国では、14インチを上回るサイズの需要がすでに500万台(韓国の10倍以上)に達しており、市場規模は韓国をあっという間に追い越していた。韓国商社の職員にとって、これは意外なことであった。
中国市場における製品の消費プロセスは、中間段階を省略する点が最も特徴的だ。冷蔵庫を例とすると、一般的には小型から中型、中型から大型へと需要が移り変わるが、中国では異なっている。中国で冷蔵庫の新製品が発売されると、大容量・2ドア・省エネ・低騒音等を特徴とする最高級品が、市場を席巻した。洗濯機は手動型が発売された後、半自動を飛び越し全自動の時代を迎えた。
中国におけるDVDの発展を見ていこう。韓国ではビデオテープレコーダーが長期に渡り使用され、その後ようやくDVD時代を迎えた。一方で中国ではビデオテープレコーダーが全く普及せず、ビデオ時代がなかった言えるほどだ。中国は先進国と同時にDVD時代を迎え、ビデオテープレコーダーに発展の機会を与えなかった。DVDプレイヤーの価格も低下を続け、200元未満の製品もあり、即席めん一箱と同等の値段だ。中国のインターネット発展も、韓国とは異なる道のりを歩んだ。韓国でインターネットは、情報交換、検索サービス、Eコマースと発展してきた。中国では情報交換とオンライン取引が同時に出現し、ネットショッピング取引額は世界一の規模を有している。