1990年代以前、中国では馬車とベンツが同じ路上を走る光景がよく見られた。これは農村ではなく、北京でよく見られた現象だ。しかし馬車はすぐに姿を消し、ベンツだけが残された。中国は現在、世界最大のおもちゃ・衣料品の輸出国であると同時に、ハイエンドの航空機輸出でも頭角を現しつつある。中国は自動車エンジン技術が未熟だとされているが、今後は環境保護型の自動車産業を牽引するとも見られている。
先進国と発展途上国の市場および技術格差が、製品の消費プロセスを生んでいるが、中国には製品の消費プロセスは存在しない。中国では中間段階が省略され、高級製品の段階に突入するのだ。韓国が階段をのぼりビルの頂上を目指しているとき、中国は後から追いかけてきていると思われがちだ。しかし実際には中国は、エレベーターに乗ってビルの頂上に到達し、韓国を待ち構えているのだ。中国経済の予測が困難である理由も、まさにここにある。
「人民網日本語版」2011年8月9日