今年の第2四半期、日本の債務総額が最高値を更新した。債務総額とGDPの比率、財政赤字とGDPの比率、国債依存度のどの面から見ても、日本は先進国で最低レベルで、悪化の程度とそのペースは予想を上回っている。上海証券報が報じた。
過去20年間、日本の国債は毎年平均40兆円の速度で増加した。財政支出が拡大する一方で、税収が伸び悩んだ。2011年会計年度の予算案において、日本政府が確定した財政予算は92兆4000億円となり、過去最高の予算高となった。本年度の税収は約40兆9000億円を予定しており、2010年度比で3兆5000億円増となる。しかし同時に、新規国債発行額は税収を超える44兆3000億円となり、これにより赤字を補うこととなる。日本は長期的に「新規国債により旧国債を補う」方式をとっている。これは債務が雪だるま式に増えるばかりか、国債総額と国債への依存度を高めるばかりである。
日本財務省の統計報告によると、今年第2四半期現在、国債、借金、政府短期証券を含めた日本全体の債務総額は、GDPの2倍に相当する過去最高の948兆8100億円に達した。これを日本全体の人口で割ると、日本人は1人当たり785万円(人民元換算で約63万元)負担することになる。IMFは、「2011年度の日本全体の負債総額は、地方自治体の負債を加えれば997兆円に達し、同年の国内総生産の227.5%に相当する」と予想した。東日本大震災により、日本の経済と輸出に深刻な影響が生じ、日本の返済能力を損ねた。債務返済の見通しが立たず、国債のランクを格下げされる恐れが出てきた。
しかし日本はこのような莫大な債務圧力に直面しながらも、息をつく余裕がある。日本は世界最大の債権国であると同時に、外貨保有高で世界2位である。2008年末、日本の対外資産残高は519兆2000億円で、18年間連続で世界最大の債権国となった。2010年末、日本が保有する外貨残高は1兆490億ドルに達し、うち外国の有価証券は1兆205億9100万ドル、外貨預金高は137億1000万ドル、金保有高は326億5000万ドルとなった。また2010年末現在、商品・サービス貿易や所得収支等を含めた経常収支の黒字は17兆1000億円に達し、債務を軽減することができる。