米経済誌「フォーチュン」が選ぶ世界企業上位500社の上位10社。 |
△第二の問題はアップル社が豊かであるかどうか
アップル社は国に匹敵するほど金持ちなのだろうか。答はノーだ。どのような企業であれ、貸借対照表で負債がゼロということはあり得ず、銀行からの借入がまったくなかったとしても、負債はあるのが普通だ。よってアップル社に関する報道をめぐり、463億ドルの資産とは総資産から負債を引いた純資産であるはずとの議論が起こった。この純資産は会計上は所有者の権利とされるべきものだ。よってこの純資産はアップル社の株主の資産であって、アップル社の資産ではない。法人の資産であり、債務の償還に充てることができるが、アップル社自身の資産ではない。アップル社が明日、業務停止を発表したとすれば、帳簿上の資産の一部は負債の償還に充てられ、株主が株式保有数に基づいて純資産を分配し、企業の資産は清算されてゼロになる。