中国の有名民間企業がまた一つ、外資系の手の中に落ちることが確実になった。スイスの食品・飲料大手ネスレはこのほど、同社が進めている廈門(アモイ)銀鷺食品有限公司の60%の株式を買収する取引が独占行為にあたるかどうかの審査で、商務部は買収にゴーサインを出したことを明らかにした。なお実際の買収取引では、廈門市をはじめとする各地で株式の名義変更手続きを行う必要があるという。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
今年4月18日、ネスレと銀鷺は株式60%の買収合意に調印した。具体的な買収価格は明らかにされていない。その後、ネスレは買収取引を商務部に報告して審査を申請し、5月24日に商務部が正式に審査を受理した。ネスレが発表したデータによると、銀鷺の2010年の売上高は7億5千万スイスフラン(約54億6千万元)に上り、ネスレの中国エリアでの売上高は28億スイスフラン(約204億元)に上る。