普通のブタ肉と「グリーンブタ肉」と偽って販売した「グリーンブタ肉事件」で営業停止になったウォルマート重慶店は、いまだに営業を再開できていない。だがウォルマート中国エリアの総裁兼最高経営責任者(CEO)はもうこの件で神経をすり減らす必要はなくなった。ウォルマートが17日に述べたところによると、中国エリアの陳耀昌総裁兼CEOがこのほど辞任し、両職はアジアエリアのスコット・プライス総裁兼CEOが一時的に兼任することになったという。ウォルマートは、陳氏は個人的な理由で職を辞したとの声明を出した。「国際金融報」が伝えた。
中商流通生産力促進センターの梁煥磊シニアアナリストは「ウォルマートの『グリーンブタ肉事件』は陳氏辞任の導火線だ」と指摘する。さきにウォルマートは重慶市内の13店舗で偽の「グリーンブタ肉」を販売した。ある分析によると、ウォルマートの各店舗にはそれぞれ販売総量と粗利益率との指標が設定されており、管理職の昇進の有無は業績次第だった。事件の発覚を受けて、ウォルマートの管理職が空の商品陳列棚を作らないために、ひたすら売上の業績を追求するために、担当部門の粗利益率を追求するために、そして職務上の利益やボーナスなどの利益を得るために、消費者をおろそかにしていたことが暴露された。
陳氏の辞任は、ウォルマートの中国における今年初めてのトップの異同ではない。5月には中国エリアの3人のトップ、すなわち羅世誠最高執行責任者(COO)、向国栄・高級運営総監、羅睿瀾最高財務責任者(CFO)が辞任した。辞任の原因は今回と同じく個人的な理由とされた。あるメディアが紹介した事情通の話によると、3人のトップの辞任は業績の重圧に迫られてのことだったという。