戦後日本は、団塊世代の労働を礎に飛躍的な成長を遂げると同時に、世界最強のブランドと言われるほどに「メイド・イン・ジャパン」の信用性を確立してきた。
日本人もかつては「海外ブランド」が人気だった
スウェーデン・ストックホルム大学経済学部のニールセン教授は、「経済発展が遅れている国や地域で海外ブランドが人気を博しているのは世界共通の現象である」と述べている。その理由の一つとして、海外の製品が、当該国で生産された物よりも品質的に秀でているからだ。数百年前、中国製の陶器がヨーロッパ諸国でもてはやされたのがよい一例である。もう一つの理由として、こうした発展途上国では自国文化への自信が欠如していることが挙げられる。特に、長期にわたって発展が遅れている国では、海外ブランドは先端的かつ文明的なものとして崇拝されている。