今回の専用納品書義務化のニュースは暴落を続けるレアアース業界にとって、良いニュースではない。中国レアアース学会の林東魯会長はインタビューで、「レアアース専用納品証の義務化はレアアースを国家の運営システムに組み込むことであり、一旦施行されると、レアアースの『不正採掘者』は販売資格を失ってしまう」と述べた。
そのため、義務化が施行されることで、不正採掘者による「投げ売り」が過熱するおそれがある。調べによると、不正に採掘されたレアアースのコストは低く、検査を恐れた不正採掘者たちはすでに投げ売りを開始している。現在、証明書をもたないレアアースの価格は1トンあたり約10万元まで下落しているが、正規のレアアース価格は1トンあたり約30万元以上。価格差は実に20万元以上である。
安信証券の衡昆チーフアナリストは取材に対し、「大量のレアアースが流通しており、価格の暴落が投げ売りを過熱させている。しかし、このような投げ売りがさらにレアアースの価格を暴落を招いている。」と述べ、レアアース業界が悪循環に陥っているとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月3日