国務院発展研究センターの程国強研究員は現在開催中の北京フォーラムで、「中国がWTO(世界貿易機関)に加盟して10年経った。中国の農業は安定した成長を遂げ、世界金融危機の中でも不安定な情勢を支える重要な役割を果たした」と述べた上で、「今後5年から10年で、中国は世界最大の農産物輸入国になるだろう」との見方を示した。
中国の農業は1人あたりの土地面積が世界平均水準の40%に満たず、組織化や科学技術の水準も低かった。しかし、WTO加盟から10年で驚くべき発展を遂げた。
2008年、食料価格が高騰し、世界で約10億人が食糧に困り、37の国では深刻な社会問題となった。程国強研究員は、「工業化や都市化が進む中でも、中国が農産物の増産を維持したことで、食糧問題に影響はでなかった」と一定の評価を下した。
程国強研究員は、「中国は今後5~10年で世界最大の農産物輸入国となるが、いかに農産物輸入で中国のの利益を保護するかがWTOの果たすべき役割である」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月7日