中国税関総署が10日発表したデータによると、10月の貿易総額は前年同期比21.6%増の2929億5000万ドル。そのうち、輸出は1574億9000万ドル、伸び率は15.9%で9月の17.1%から鈍化、市場の予測を下回り、8か月ぶりの低水準となった。
これに対し、アナリストは、「輸出に冬が到来した。欧州債務危機の悪化や中小企業の経営難、人民元の切り上げなど相次ぐリスクの影響で、今年第4四半期から来年第1四半期にかけて、輸出は非常に厳しい情勢となる」との見方を示した。
データによれば、10月の対アメリカ輸出の伸びは前年同期比13.8%、9月の11.6%をやや上回った。一方、対EU輸出は9月の9.8%から7.5%に、対日輸出も21.6%から19.6%に減少した。
輸出の鈍化は、外需の縮小、企業の経営難、人民元の切り上げが主な原因とみられる。さらに、貿易保護主義の台頭も懸念事項としてあげられる。