割当枠の販売額は50万元から0に
レアアース輸出割当はかつて国内外から大きな注目を集めていた。2010年より、供給が需要に追い付かなくなり、価格は高騰、「輸出割当が削減される」という噂が出るたびに価格は上昇した。
割当枠にはもともと取引的要素はなく、企業の輸出規模によって割り当てられるものだった。しかし、当時、レアアース熱と輸出制限への不安から、輸出の注文が殺到、多くの企業が割当枠不足により出荷ができなくなった。割当枠が取引されるようになったのはこれがきっかけである。ピークの4月には、割当枠は1トンあたり40~50万元まで高騰、レアアース製品の価格と同じ水準になった。
しかし、7月以降、価格バブルが崩壊する。各企業が買い占めた大量の在庫が市場を直撃、レアアース価格は暴落、製品によっては半額以下となり、今もその価格は回復していない。
レアアース貿易に詳しい鷹倫五金貿商有限公司の関係者は、「現在、割当枠をもつ企業に代理で輸出を頼む際に、代理費以外の費用を払う必要はなくなった」と述べた。これは割当枠が半年前の最高50万元から0元になったということである。しかし、この関係者は、「費用がなくなったのはよいが、需要がなく、注文も入らないため、レアアースの輸出業務もなくなってきている」と苦しい状況を明らかにした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月17日