中国人民銀行(中央銀行)は16日に発表した「2011年第3四半期中国金融政策執行レポート」(以下、レポート)の中で、今後も穏健な金融政策を継続するが、経済の変化に応じて適切かつ適時に金融政策を微調整するとの認識を示した。また、通貨供給総量と貸付規模についても、これまでの「合理的な貸付規模を維持する」から「合理的かつ適度に増やす」と若干の変更を加えた。注目すべき点としては、中央銀行が初めて金融政策の微調整を公表したことである。
光大銀行の盛宏清チーフアナリストは、「年内に金融政策が大幅に変更されることはないが、若干の変更はあるだろう。特に、貸付規模に関しては微調整が続く」との見方を示した。
中央銀行は物価に関しては、「現在の安定した物価水準を維持する」と明記するにとどめた。これまでのレポートや金融政策委員会では、「物価水準の安定」がつねにマクロ政策の主要任務として取り上げられていた。これについて、盛宏清氏は、「物価の安定、成長の維持、構造の調整、この3点の比重にも微調整が加えられたのではないか」とした。