物価水準の判断にも中央銀行の方針の変化が現れている。今回のレポートでは、物価の判断について、第2四半期よりも明らかに楽観的な見方を示している。
レポートは物価水準について、「一連の政策が奏功し、物価の高騰は抑制できた」と一定の評価を下している。今後の物価については、「世界経済の鈍化や大口商品価格の安定など、価格の安定に有利な要因が増えてきている。8月以降、中国のCPIは月を追うごとに減速しており、今後も引き続き鈍化する」とする一方で、「不確定要素も多く、物価安定の基盤は磐石でない」とした。その根拠については「物価水準が依然として高く、インフレ観測も短期間では変わらない」とし、「物価調整の手を緩めず、引き続きマクロ政策を適度に実施する必要がある」と言及した。
また、中央銀行が、中小企業、特に小企業と農業に対し、有効な貸付を拡大すると明記したことは特筆すべき点である。中央銀行は、「小企業への融資規模を前年よりも増やし、一定の要件を満たす小規模金融機関に対して、低めの預金準備率を適用する」とした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月17日