中国人民大学経済研究所などの機関が共同で主催する中国マクロ経済フォーラム(2011-2012年)は19日、『中国マクロ経済分析・予測報告(2011-2012年)』を発表した。報告は、中国の2012年の国内総生産(GDP)成長率は2011年の9.4%から9.2%に低下すると予測。中国人民大学経済学院の劉元春副院長は、不動産価格の下落幅が20%に迫れば政府は不動産政策の調整を検討すべきだとの見解を示した。
中国人民大学経済研究所による「来年のGDP成長率9.2%」という予測値は、ほかの機関より高い。
報告は、中国は来年も実体経済の鈍化の減速、金融経済のねじれの深刻化とリスク上昇、構造問題の持続的な悪化という3つの問題に直面すると分析。劉元春副院長は、「2011年に続き、来年第1~2四半期も中国の経済成長率の低下傾向は続く」としたうえで、そのような動きによりマクロ経済政策は大幅に変更され、第3四半期には底打ち、反発し、2回目の後退を回避できるとの見方を示した。