1991年、野村さんは東京の町田駅にあるマンションを購入した。当時はちょうどバブルが弾けた時期で、不動産価格は下落を始めたところだった。駅まで徒歩8分の10階建て、80平米のこのマンションは、売り出し価格が8,000万円だった。彼が購入を検討していたときはすでに値段が下がっており、6,000万円で買うことができた。頭金として2,000万円を支払った。
彼はローン返済にかなりの年月をかけている。現在、毎月20万円弱を返済している以外、ボーナス時には40万円を支払っている。返済残額は1,000万円までに減った。しかし野村さんは返済を急がない。なぜなら、現在の利息はとても低く、およそ1.8%だからだ。彼がこのマンションを買ったのは価格が40%下がった時だった。当時はこれが底値と思ったからで、まさかさらに下落するとは思わなかったのだ。彼の認識では、中国の不動産バブル不況はおよそ20%下落した程度に過ぎない。日本の経験を踏まえれば、下落はさらに続くと予測している。
不動産が下落したとき、日本でもデベロッパーにキャンセルを求める現象が見られた。しかし野村さんは、「自己責任」の意識が強い日本人は、不動産購入も自分の責任と考えており、デベロッパーに文句を言う人は基本的に少ないと記者に語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月28日