先だって閉幕した東アジアサミットにおいて、中国の温家宝総理は「中日韓自由貿易圏の枠組み作りの共同研究を今年中に完了し、来年には関連の交渉を開始する。中日韓の投資自由化協定の交渉を早い段階で進めていくために、中日韓3カ国が共同で努力していかなければならない」と述べている。
長期にわたり、世界第2位、東アジア最大の経済大国の地位を占めていた日本であるが、対米追従政策を維持するか、東アジア共同体を構築していくか、なかなか決められない状態がずっと続いている。中国と友好的関係を築くか、それとも中国を牽制していくのかといった選択に揺れる中、この10年、いやもっと長い期間、日本は東アジア経済の支配権を持つものとしての役割を有効的に発揮できないでいる。