技術的な面で中国メーカでは対応が難しいことから、自動車用排気ガス浄化装置を専門に扱うドイツ企業が中国市場になだれ込んでいる。より厳しくなった基準をクリアできる燃料を製油所がすぐに供給できるとは思えないため、新・排出基準による規制は、その実施が延期されると見られている。
ドイツのドゥイスブルグ-エッセン大学(University of Duisburg-Essen)自動車研究センターの責任者は「中国は今、エンジンおよび排出浄化装置メーカにとって最も重要な市場の一つになっている。中国で販売されているトラックの約90%が、現時点でユーロIVに相当する排出基準をクリアできていないからだ」と述べている。
コンサルティング会社「オリバーワイマン」ミュッヘン支社の自動車産業に精通した専門家によると、中国大陸部の自動車メーカは規制強化に対応できる排出ガス低減車の開発を余儀なくされている。これはドイツ企業にとって大きなビジネスチャンスが転がり込むことを意味している。