中国の経済繁栄と自由企業体制は特殊な関係にあり、その効果は継続していくはずである。なぜならこれらは国民の所得をアップさせるものであり、経済成長により関心を抱く非民主主義的な国民を満足させる力があるからである。
経済面において中国は数々の問題を抱えているが、解決できない問題は一つとしてないはずである。前世紀の米国のように、大都市に押し寄せる農村の働き手は職に就く必要があるし、生産性が低下した国営企業は改革の必要に迫られるはずである(この数十年間、欧州諸国でも同じ現象が起きている)。その他の問題も解決していくはずだ。
19世紀の米国を鑑みると、中国の産業化を巡る問題は山積みしており、投資家も警戒を緩めることは出来ない。
だがこうした危惧を背景に、中国は投資主導の高成長を続けてきた。GDPに占める投資の比率は46%と群を抜いて高い。米国はわずか12%である。