国際金融問題専門家の趙慶明氏は、「9月末に人民元の先安観が現れ、金融機関が外貨保有に走ったことが、人民元レートの下落を招いた。中央銀行はレートの安定化をはかるために、基準値を一日ごとに引き上げているが、それがさらに外貨買いを招いてしまった。人民元レートが連日ストップ安となったのは当然である」との見方を示した。
「中央銀行による基準値の引き上げからは、安定を維持しようとする狙いが見てとれる。現在の制度下では、中央銀行がレートを大幅に引き下げることはないが、市場の期待は連日のストップ安に表れている。中央銀行と市場の探り合いは今後も続くだろう」。ある専門家はこのように述べた。
このような状態はいつまで続くのか?趙慶明氏は、「一つは市場が空気を読めるかどうか。つまり、市場が中央銀行の意図を汲むかどうかが重要である。もう一つは、市場が人民元の値下がりをいつまで見ていられるかがカギを握る」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月14日