林国本
この30年を振り返ってみると、毎日毎日が変化につぐ変化のプロセスのように思える。私は長年、『北京週報』という時事、政治週刊誌に勤務し、定年退職後も時事政治のマスコミの一角で「余熱」を発揮する機会に恵まれてきたが、一般の人たちの目から見ると、こうした分野で長年暮らしてきた人たちは、保守的な人が多いらしいが、私自身は常に時代とともに前進しなければ、時代の流れについていけなくなるのではないかと思い、常に時代の動きについて勉強してきたつもりでいるが、性格的に「石橋をたたいて渡る」慎重なタイプの人間とみられてきたらしい。
しかし、考えてみても分かるように、私たちの世代は今の「80後」とか「85後」とか称されている若者とは違って、計画経済の時期に適応したライフスタイルを構築した部類に属するので、とてもじゃないけど今の若い世代のようにスーイ、スーイと時代の流れについていけるはずがないことも確かだった。
さいわい、メディアという時代の動きにさらされる環境にいたこともあって、一応は一歩一歩と古い考え方を捨て去って新しいものを次々と受け入れてきたつもりである。